部下に主体的に考えさせる指導とは?

  • 2018.4.13
  • 部下に対して使える

 

上司の皆さんは、部下に主体的に考えて行動してほしいと思ったことはありませんでしょうか?

新人ならまだしも勤続年数の長い部下まで指示待ち人間だと、いつまで経っても指示したことしかできず、後継も育ちませんよね。

ではどうすれば、指示を待つ人間に対して主体的な考えを持たせられるのか?こちらでは、その指導方法を行動心理学に基づいてご紹介していきたいと思います。

 

 

まず、部下に主体的な考えを持たせたい場合は、少しだけ心理的影響を与えると効果的です。

 

あなたは「損失回避の心理」という行動心理学をご存知でしょうか?

損失回避とは、利益を得ることよりも損失を被るリスクを回避したいと思う心理状態のことを指します。

 

ABテスト

 

例えば、目の前に空の封筒と100万円、200万円が入った封筒があります。

そしてABどちらかの選択肢を選ぶとします。

 

A:無条件で100万円の入った封筒がもらえる

B:1/2の確率で200万円の入った封筒がもらえる

 

このような場合、ほとんどの人は確実に100万円が手に入るAを選択します。

Bを選択した場合は1/2の確率で倍の200万円が手に入りますが、そのかわり空の封筒を渡された場合は0円です。

 

このように、人は手に入れた時の喜びよりも失った時のダメージの方が大きく、無意識に失うリスクを回避しようとします。

そしてこれをマネジメントに応用すれば、部下自ら行動できるようになるのです。

 

メモを取る部下

 

例えば、あなたは基本給25万円で働くサラリーマンだとします。

そして上司から、来月の給料はABどちらかに変わると告げられました。

 

A:基本給は25万円、ただし売上目標を達成できれば1万円が支給される。

B:基本給は26万円になるが、売上目標を達成できなければ25万円に減額。

 

この2つ、どちらが良いと思いますか?

恐らくほとんどの人がAを選択したでしょう。

なぜなら、Aは基本給25万円のままですが、頑張り次第で26万円になります。

対してBは基本給26万円に上がっていますが、目標達成できなければ1万円減額されてしまいます。

これは25万円という基準の数字は変わっていないのに、目標未達成で1万円を損失するリスクを回避したいという思考が働くからです。

 

 

このように「損失回避の心理」の観点から考えると、「売上目標を達成できなければボーナスは出ないよ。」などと言ってしまった場合、社員は目標に向けて頑張るどころか却ってモチベーションが下がってしまいます。

なぜなら、頑張らないと損をするというマイナス思考が働き、「売上を上げる」ことよりも「ボーナスが出ないかもしれない」ことに重点を置いてしまうからです。

 

そんな嫌な気持ちを抱えたまま仕事をしても、良い結果が出ないことは明白ですよね。

つまりこのような方法ではなく、「売上目標を達成できればボーナスが出るよ。」という風にアプローチすれば、「頑張って売上を上げよう」というプラス思考が働き、モチベーションアップや生産性の向上が期待できます。

 

Goodと書くビジネスマン

 

しかしそれを成功させるにはもちろん、ただ条件を与えるだけでなく認めることも大事です。

 

指示待ち人間を作る悪い上司の例として、成果にならない行動は全て否定するといったパターンがあります。

確かにビジネスにおいて成果は絶対ですが、部下からしてみればチャレンジに失敗した挙げ句その行動自体を否定されたわけです。

これでは自発的に行動しようという気が無くなりますし、指示通りに行動した方が楽という考えになってしまいます。

 

けれど、もしチャレンジに失敗しても否定せず、次からはどのように行動すればいいか考える機会を与えてあげたり、時にはアドバイスしてあげたりするとどうでしょう。

失敗が経験となり、次はどうすれば成果に繋がるのか考えられるようになりますし、自分の判断で行動できるという自信も付くでしょう。

 

「部下には主体的な考えを持って行動してほしい。」

そのためにはまず、損失回避の心理を応用した指導を行うのが効果的です。

そのうえで、自らも部下の自発的な行動を認めて育成していくことが重要です。