セミナー『起業家が身につけておきたいビジネス交渉術』

2019年3月15日、大阪産業創造館の起業準備セミナー『起業家が身につけておきたいビジネス交渉術〜自分も相手も納得の商談にする〜』にて、当協会代表の鷹尾豪(たかお・たけし)が講師を担当しました。
今回のセミナーでは、これから起業しようと準備をされている方や起業したばかりの方を対象に、ビジネスの場で主導権を握り、自分も相手も満足できる合意を形成するための手法の一端をご紹介することを目的としました。

まず、鷹尾自身のプロフィール紹介をもとに、情報には『事実情報』『解釈情報』の2つが存在することを紹介しました。加えて、具体的なビジネスの現場で見聞しそうな情報をもとに、それが2つの種類のうちどちらの情報なのかも解説しました。

ここで、偶然隣席になった人と、事実情報と解釈情報を意識しながら自己紹介や事業内容を紹介するというワークを行い、『相手に信頼されるためのコツ』を受講者の皆さんに実践していただきました。また、こうした自らを紹介するシーンでは、自分にとって不利な情報も先に公開してしまうことで、不利な情報で信頼を掴むことができるということを、具体的な例を交えて紹介しました。

さらに、現代社会では生産性の向上が求められていることや、人材の市場価値と年収の相関関係があること、現代のビジネスマンは利害関係が複雑であることについて、具体的な図表や数値を交えて解説。ビジネスマンは、利害が関係する相手と合意できる交渉力、すなわち「利害関係下にあるビジネス相手からYESをもらえるコミュニケーション力」が求められているという現実を語りました。

 

【講義内容】

1.交渉ノウハウエビデンス
合意形成のための交渉には、3つの分野のノウハウが活用されていることを紹介。その分野とは『交渉学』『行動心理学』『実践交渉』の3分野で、交渉学と行動心理学は学術的に研究されている学問分野です。実践交渉は、6つの合意形成スキルで構成されており、今回のセミナーではその中のうちの『マウント』と『リーディング』について解説しました。

2.今日のフォーカスポイント
今回のセミナーで紹介する合意形成力スキル『マウント』『リーディング』について、『相手から信じてもらえない時』は『マウント』スキルが、『相手の主導権を取れない時』は『リーディング』スキルが効果を発揮することを解説しました。
特に、この2つのスキルは相手の目線が上向きか下向きかがポイントになります。

3.主導権の力学
まず、二者いれば必ず優位と劣位が存在し、相手の目線が上向きとなっている時が自分優位、相手の目線が下向きになっている時が相手優位の状態であることを具体例を交えながら語りました。主導権を握るには相手より高い優位の位置にポジショニングし、相手の目線を上向きにすることが必要です。
さらに、主導権を強める4要素を示し、自分が相手より優位なポジションに立つためのポイントを受講者に伝えるとともに、主導権の段階として3つのマウント段階を紹介しました。

4.質問術の効用
ここでは、会話で主導権を握る方法のひとつとしての『質問術』のポイントを紹介しました。
質問の種類には大まかに分けて2種類存在すること、会話を広げる質問と会話を限定する質問をうまく使い分けたり変換することで会話を盛り上げたり、相手を追い詰めるなど、話の流れをコントロールして主導権を取る質問の方法について紹介しました。

5.あなたにとって起業とは何ですか
ここで鷹尾は、交渉の極意をひと言で紹介。その言葉の裏にある想いも語り、いかにビジネスモデルが優秀であっても、現代社会における営業のシーンでは、契約を最終的に合意に導くビジネスコミュニケーション力こそが大切であることを力説しました。
また、『自分にとって起業とは何か』という問いに対して、受講者一人ひとりに自身の答えを記してもらいました。

 

その後は、参考資料について解説する形で、合意形成力とは何なのかについて簡単に解説をしました。
まずは、合意形成6スキルと合意形成必要3要素を含めた『なりきりマネジメントのスキルセット』を紹介。仲の良い友達ではなく、利害関係下にある相手との合意形成技術という点が大切なポイントです。
さらに6つの合意形成力スキルそれぞれについて簡単な説明を行い、セミナーは終了しました。